設置角度で太陽光発電の効率を高める方法
同じ太陽光発電を設置するなら可能な限り発電効率を高めたいものです。
そこで、ここでは、効率を高める太陽電池パネルの設置角度について解説します。
太陽光パネルには、ある程度の角度がついていますが、この角度は、雨水やホコリを洗い流すためにつけているのではありません。
少しでも多くの発電量を得るためには、適切な角度が必要なのです。
この角度は全国共通ではありません。
地域により日射角度の違いがあるからです。
つまり太陽光発電の効率を高めるためには地域により適切な角度にする必要があるのです。
効率を高めるためには、北海道では35°、東京、愛知、大阪あたりでは30°、沖縄では20°の角度が良いといわれています。
太陽光発電の発電効率・変換効率とは?
太陽光発電を選ぶときの判断材料のひとつに変換効率があります。この変換効率について簡単に解説します。
変換効率とは、どれだけ太陽の光エネルギーを電力に変換することができるかを表した数字です。
たとえばの話ですが、変換効率100%の太陽電池があった場合、その太陽電池は、受けた光エネルギーのすべてを電気に変換することができるということです。
しかし、実際には、光エネルギーを100%電気に変換できる太陽電池などはありません。
せいぜい変換効率20%が良い方です。
つまり、性能の良い太陽電池でも80%の光エネルギーは電力に変換することができないのです。
ただ、科学技術も進んできています。
近い将来変換効率が40%を超えるかもしれません。
2012年7月の記事によると、京大が開発した特殊なフィルターを通せば太陽電池の変換効率を40%以上にすることができるそうです。
今後、このフィルターを実用化し後付け可能にできれば、現在設置している太陽電池の効率も大幅にアップすることができるかもしれません。
太陽光発電の変換効率の注意点
太陽光発電システムを選ぶとき、変換効率を参考に選ぶ人も多いはずです。
ただ、この変換効率という数字は、あまり当てにならない数字だということを理解しておく必要があります。
なぜなら、太陽電池の変換効率という数字が、朝から夕方まで、1年間の平均値ではないからです。
この変換効率は、モジュールの表面温度や光の角度など定められたときの数値なのです。
太陽電池は機種により使われている素材がそれぞれ違います。
その素材の特性によっては、暑さに弱く夏場になると大きく変換効率を下げてしまう機種もあります。
また、反対に、パンフレットの変換効率は良くなくても、夏場になってもそれほど大きく変換効率が下がらない機種もあるのです。
つまり、太陽光発電システムを選ぶ判断材料として変換効率は参考程度にとどめておき、専門業者からいろいろと話を聞いてみることが一番大切です。
ただ、各販売店で売りたいメーカーがあったりしますので、偏った知識になりがちです。
太陽光発電選びに失敗しないためには、必ず3社以上から話を聞いてから導入する機種を決めるようにした方が良いでしょう。